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Bigscreen Beyond 2eを買いました

謎の勢いで衝動買いしたHMDがようやっと届きました

(2025.08.31 いろいろ分かってきたので追記しました)

いろいろな情勢が変化して、この半年はいろいろなものを衝動買いしてしまっています。やっと環境が落ちついてきたので沈静化しました。そんなときにポチったHMDがようやく届きましたので、簡単にレビューを書いていきます。

まとめ

  • とてつもなく軽い。装着感は人によりけりかも
  • 画質も良好。目がちょっと暑い……
  • アイトラは今後のアップデートに期待
  • 周辺機器の選択肢はほぼない。出費を覚悟して

購入したものと製品概要

Bigscreen Boyond 2eは、Bigscreen社の新作HMDで、その驚異的な軽さが特徴です。とにかく軽い。127gなので、普段使っていたMeta Quest 3 (515g) よりも格段に軽いです。しかもわたしが購入したものにはアイトラッキングもついています(後述します)。

視度調整レンズも購入しました。こちらもかなりの薄さでしっかり矯正視力を出してくれます。Quest 3の場合と違ってマグネット固定式なので、レンズを洗浄しやすくていいですね。ただ、レンズをつけたためか、視界の端が少しぼやけているような感じになっています。IPDの調整をすればなんとかなるのかな……? レンズをつけると目にかなり近くなるため、すぐ汚れてしまいます。ぼやけの一因になっているので、こまめに拭いておきましょう。レンズ拭きが付属しています。

フェイスカバーは事前に顔面スキャンをして成形されたオーダーメイド品です。こちらもばっちりはまっていますが、はまるスイートスポットが狭いので、そこに装着できないとなんだかむずむずします。このあたりの装着感は人によるところがあるかもしれません。

フェイスカバーをつけるとかなり目が蒸れる、という話を聞きましたが、個人的にはそこまで感じませんでした。ただ、本体がかなり熱くなるので、その熱をときおり瞼から感じます。40度くらいかな? かなり高温になっているようなので目への影響はやや心配です。年末にヘイローマウントというHMDを着脱しやすい固定具が出るようなので、可能ならそちらに替えたいところですね。

操作感

画面

軽さを求めて購入したので、画質はあまり気にしていなかったのですが、明らかにQuest 3より解像度が高いです。XS Overlayでバーチャルデスクトップ画面を出しても、リアルの画面解像度とほぼ遜色ないように感じます(まあ普段使いのモニターの画面解像度が低い、ということでもありますが)。また、有機ELを使用しているので黒のコントラストがよいです。まだ夜のワールドに行けていないので真価を発揮しきれているわけではありませんが、発色は流石の一言です。一方で、Quest 3よりは暗めに感じるので、そこを気にする人はいるかもしれません。わたしは満足しています。

アイトラッキング

初稿ではまだ試せていなかったアイトラッキングを試してみました。結論としては、まだ未成熟なので今後のアップデートに期待といったところです。

アイトラッキングはまだベータの段階で、Bigscreen社からトークンIDをもらうことで設定することができます。Bigscreen Beyond Utilityというアプリを導入して、そこの設定にあるアイトラッキングアドオンを有効にすることで使えます。 (公式からのメールでは、Bigscreen Beyond Driverなるアプリも必要ということになっていますが、現在はUtilityのみでいいようです)

このUtilityから直接VRChatへアイトラッキング情報がOSC経由で送られる……ことになっているのですが、わたしの環境ではできませんでした。VRCFTというアプリ経由でOSC情報を送ることができました。このあたりの使い勝手も要改善かなと思います。

OSCはDebug画面で信号が送られているか確認できます。直接送信の場合はこの写真のようにアイトラの情報は出てきません。

アイトラがどの程度の効果を発揮するのか、比較動画を取ってみました。見てわかるとおり、初期設定だけだとあんまり動いてはくれないようです。アバターの眼球稼動範囲をUnityで変更する、などといった対策が必要とのことでした。また、まばたきは現在のところ検出されません。今後対応予定とのことなので期待しています。

その他周辺機器

フレンドのフカさんのレビュー記事にもある通り、周辺機器の対応がまったく追いついていないのがネックです。

まずコントローラは選択肢がほぼなくて余計な出費を強いられました。わたしはContactGlove2を購入しましたが、この製品もなかなかクセが強いです。QuestやVive Indexのような自然な操作感のコントローラの選択肢がないのが、Bigscreen Beyondを使うときの最大の障害かもしれません。Shiftall社がLighthouse対応の"普通"のコントローラ「GripVR」を開発中なので、これが発売されたら導入するかもしれません。この製品が発表されたときは、普通であることにいったいなんの利点があるんだろう、と思っていましたが、やっと得心がいった気がします。そのかわりといってはなんですが、ContactGlove2を導入して指が動かせるようになったので、手話の練習がはかどります。

次に音声まわりですが、マイクのみついていて音声出力はありません。マイクは高性能らしいですが、わたしは別のマイクを使っているので使う機会はないでしょう。音声出力は別売のオーディオストラップを使うか、無線/有線イヤホンなりを使って解決する必要があります。Quest 3などで本体のスピーカーを使っていた人が移行すると、これまた余計な出費になります。

おしまいに

Bigscreen Beyond 2はほんとうにHMDだけの製品なので、その他周辺機器の出費も含めて検討する必要があります。そこをクリアさえすれば、重さのないHMDのすばらしさを体験できます。これを使用したあとにQuest 3をつけると、「こんなに重いものを使っていたのか!」と逆に驚いてしまいます。地味に首などへストレスをかけていたんじゃないでしょうか。とはいえQuest 3の無線VRもいいところはあるので、しばらくは併用していくと思います。

最終更新 8月 31, 2025 19:31 +0900
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